2018-01-01から1年間の記事一覧
「薄情者の恋」は文章が巧みで破綻がなく、安心して読ませる高い筆力を感じました。物語も、作者の作為や意図を匂わせることなく自然に最後まで流れており、文体、構成の双方で、難しいことをあまりに簡単に成し遂げられているという印象を受けました。番外…
饒舌な一人称の語りが魅力的な短編集でした。私はこういった勢いのある一人称の小説を書くと、余計なことを書きすぎたり、物語をすすめるうえでの説明が足りなくなったりして、読者の方にとってストレスフルな長文を作成してしまいます。あずみさんは突出し…